「広告を出しても反応がない」「新しいジムが近くにできて会員が減った」
そんな悩みを抱えるジム経営者の方も少なくないはずです。
今、フィットネス業界では競争が激化しており、単に施設を整えるだけでは集客は安定しません。大手やオンラインジムとの競合もある中で、地域密着型のジムが生き残るためには、しっかりとした“集客の仕組み”が必要です。
この記事では、これまで数多くのジム支援を行ってきた実践経験から、「再現性のある集客方法」を7つに厳選してお届けします。
集客は“仕組み”で考える

多くのジムが陥りやすいのが、「集客=SNS投稿」「集客=広告出稿」といった、**一時的な施策に頼った“点の集客”**です。
しかし、本来の集客は単発ではなく「売上につながる導線設計=仕組み化された集客」であるべきです。
なぜ“仕組み”が必要なのか?
- トレーナーの頑張りに依存しない:投稿の熱量・営業力に左右されない
- 効果測定と改善が可能:数字でボトルネックが見える
- 広告費の投資対効果を高められる:刈り取る前に「育てる」ステップがある
- スタッフが変わっても回る:属人化リスクを減らせる
つまり、集客は「誰が担当しても一定の成果が出る仕組み」に落とし込むことが重要なのです。
ジム集客における“仕組み”とは?
ジムの集客フローを「5つのステップ」に分解すると、仕組み化のイメージが明確になります。
ステップ | 内容 | 目的 |
---|---|---|
① 認知 | SEO/広告/SNS/チラシなど | 存在を知ってもらう |
② 興味 | LP/店舗サイト/口コミ | 興味を持ち、比較・検討へ進む |
③ 行動 | 無料体験予約・問い合わせ | “一歩踏み出す”を後押しする |
④ 体験 | 接客・カウンセリング・案内 | 入会率を最大化する |
⑤ 継続 | 定期連絡・満足度向上・紹介 | 顧客LTV・リピートを高める |
例えば、Instagram広告で興味を引き、LPに誘導し、無料体験に申し込みを促し、体験当日は専用の台本を用いて説明の抜け漏れを防ぎ、体験後3日以内にLINEでリマインド。これも立派な“仕組み”です。
【認知】まずは“存在を知ってもらう”ための施策

最初のステップは、見込み客にジムの存在を知ってもらう「認知の獲得」です。
代表的な施策には以下があります:
- SEO(検索対策):地域名+目的(例:「駅名 パーソナルジム」)など、具体的な検索意図を拾ったキーワードでの集客
- SNS運用:Instagramでトレーニング風景やお客様の声を投稿し、視覚で興味を惹く
- Web広告:検索広告やInstagram広告で即効性のある訴求
- チラシ・看板:エリア限定でのオフライン認知拡大
これらを組み合わせて多角的に接点をつくることが、最初の“認知の壁”を突破する鍵となります。
【興味】LPと口コミで“比較・検討”の土俵に立つ

存在を知ってもらった後、次は「このジム、ちょっと良さそう」と思ってもらうことが重要です。
具体的には、以下の情報設計が有効です:
- LP(ランディングページ):強み・料金・体験フローを明快に伝える
- 店舗サイト:写真・トレーナー紹介・実績などで信頼感を高める
- 口コミ(MEO対策):Googleビジネスプロフィールで高評価と返信対応を整備
比較されるのは「価格」だけではありません。雰囲気・サポート体制・実績などの“総合的な魅力”で検討対象に残ることが大切です。
【行動】体験予約・問い合わせを自然に引き出す導線

比較検討の次は、「無料体験してみようかな」と思わせる“行動のきっかけ”をつくる段階です。
ポイントは以下の3つ:
- 申込ハードルを下げる:「初回体験0円」「持ち物不要」「勧誘なし」のように安心感を出す
- 問い合わせ導線を明確に:LPやSNSプロフィールに予約リンク・電話番号・LINEを一目でわかるよう設置
- リマインド施策:フォーム送信後の自動返信や、未完了ユーザーへのフォローアップで機会損失を防ぐ
このステップの目的は、“行動の背中を押すこと”。導線設計の工夫次第で体験申込率は2〜3倍変わります。
【体験】体験当日で入会率を最大化する

接客やカウンセリングの場面は、単なる「お試し」ではなく最も重要なクロージングポイントです。
成果につながる接客のポイントは:
- トーク内容のマニュアル化:誰が対応しても伝えるべき内容がブレないようにする
- Before/Afterの事例紹介:入会後の未来像を明確に提示
- ヒアリング重視:「なぜ通いたいのか」「何に困っているのか」を引き出すことが信頼構築の第一歩
売り込むのではなく、“相手の悩みに寄り添う姿勢”が結果として入会率の向上に直結します。
【継続】顧客LTVを最大化する仕掛けづくり

入会してもらった後が、本当のスタートです。継続・紹介・単価アップが実現できてこそ、事業は安定します。
- 定期連絡:LINEやメールでモチベーション維持やキャンペーン告知
- 満足度の可視化:月1のアンケートやカウンセリングで不満を事前に把握
- 紹介キャンペーン:紹介者にも特典を用意し、自然なクチコミ導線をつくる
特に中小規模のジムは、継続率と顧客単価が利益に直結するため、「入会後の関係設計」にこそ力を注ぐべきです。
まとめ|ジム集客は「流れ」で捉えよう
ジムの集客は、単発の広告ではなく、
- 認知 → 興味 → 行動 → 体験 → 継続
という5つの流れ(フロー)を設計して回すことが成果を安定させる鍵です。
今うまくいっていないと感じるなら、「どのステップで離脱しているか?」を特定し、1つずつ改善していくことから始めましょう。