インターネット広告は、今や多くの企業が活用する主要な集客手段になりました。しかし、実際にWeb広告を始めようと考えたとき、多くの方が最初に悩むのが「一体いくら必要なのか?」という費用面です。
本記事では、最新の相場感に基づいたWeb広告の料金表を整理し、種類別の特徴や費用対効果の高め方、予算設定の考え方まで丁寧に解説します。初めてWeb広告に取り組む方にもわかりやすく整理していますので、ぜひ参考にしてみてください。

Web広告の種類と最新料金表(2025年版)

Web広告と一口にいっても、さまざまな種類があります。それぞれ特徴や課金方式が異なるため、目的やターゲットに合わせた選択が重要です。
リスティング広告(検索連動型広告)
主な媒体
Google広告、Yahoo!広告など
課金方式
クリック課金(CPC)
料金相場
クリック単価:50円〜2,000円
キーワードの競争度によって大きく変動します。BtoBや高単価商品になるほど単価は高くなる傾向です。
特徴
「今まさにニーズがある人」に直接アプローチできる即効性の高い広告です。
ディスプレイ広告(バナー広告)
主な媒体
Googleディスプレイネットワーク(GDN)、Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)
課金方式
クリック課金(CPC)・インプレッション課金(CPM)
料金相場
CPC:10円〜100円
CPM:数十円〜数百円
特徴
潜在層への認知拡大に有効。細かなターゲティングが可能で、ブランディング用途にも使われます。
SNS広告
主な媒体
Facebook広告、Instagram広告、X広告、TikTok広告、LINE広告 など
課金方式
クリック課金(CPC)、エンゲージメント課金(CPE)、インプレッション課金(CPM)
料金相場
CPC:30円〜300円
CPE:50円〜300円
特徴
年齢・性別・趣味嗜好など高精度なターゲティングが可能。拡散性の高さも魅力。
動画広告
主な媒体
YouTube広告、TikTok広告、Instagramリール広告
課金方式
視聴単価(CPV)、インプレッション課金(CPM)
料金相場
CPV:1円〜50円
特徴
ビジュアルと音声を活用できるため、ブランドイメージの醸成に効果的。視聴完了率が成果の目安になります。
記事広告・タイアップ広告
主な媒体
ニュースサイト、業界メディア、インフルエンサー媒体
課金方式
掲載保証型、インプレッション課金など
料金相場
10万円〜100万円以上(媒体の影響力による)
特徴
媒体の信頼感を借りた情報発信が可能。SEOにも副次的効果あり。
アフィリエイト広告(成果報酬型)
主な媒体
A8.net、バリューコマース、アクセストレード など
課金方式
成果報酬型(CPS)
料金相場
成果報酬:商品価格の1〜10%が中心(高額案件は20%以上もあり)
特徴
成果が出た分だけ費用が発生するためリスクが低い。商材によっては非常に高いROIが期待できる。
課金方式の仕組みと選び方
広告費用は課金方式によって変動の仕方が異なります。代表的な課金方式の違いを整理します。
課金方式 | 概要 | 主な媒体 | 向いている用途 |
---|---|---|---|
CPC(クリック課金) | クリック毎に課金 | Google広告、SNS広告 | 顕在層獲得 |
CPM(インプレッション課金) | 1,000回表示ごとに課金 | ディスプレイ広告 | 認知拡大 |
CPV(視聴課金) | 視聴1回ごとに課金 | YouTube広告 | ブランド訴求 |
CPE(エンゲージ課金) | いいね等の反応で課金 | SNS広告 | 拡散・認知 |
成果報酬型 | 成果に応じ課金 | アフィリエイト | 売上直結 |
■ ポイント
初期の集客にはCPC、認知拡大にはCPM、信頼醸成には記事広告、完全成果志向ならアフィリエイトが適しています。
予算設定の考え方と実践例

Web広告は「とりあえず〇万円で始める」よりも、売上目標や利益計画から逆算して予算を決めた方が効果的です。ここではその考え方を簡単に紹介します。
ステップ① 目標CPAを設定する
CPA(1件の顧客獲得あたりのコスト)を想定します。
例)新規顧客獲得コストを 5,000円以内に抑えたい
ステップ② LTV(顧客生涯価値)を考慮する
LTVが大きい商品は多少CPAが高くても許容できます。
例)LTV:30,000円 → CPA 5,000円なら投資可能
ステップ③ 広告費を逆算
例えば月間100件の新規獲得が目標なら:
100件 × 5,000円 = 50万円/月
このように、利益計画から逆算して広告予算を設定するのが理想です。
代理店依頼時の費用目安
項目 | 費用目安 |
---|---|
初期設定費用 | 3〜10万円程度 |
運用手数料 | 月額広告費の15〜25%程度 |
※完全成果報酬型の代理店も一部存在しますが、通常は固定費+手数料が多いです。
費用対効果を高めるポイント
同じ予算でも成果を高める工夫次第でROIは大きく変わります。
- ターゲティングの精度を上げる
ペルソナを明確にし、不要な無駄配信を減らします。 - クリエイティブを磨く
広告文・バナー・動画などを複数パターン作りABテストを繰り返します。 - ランディングページ最適化(LPO)
広告の誘導先ページ改善はCVRに直結します。 - データ分析とPDCAサイクル
日々の運用データを元に細かく改善を積み上げます。
特にクリエイティブの質とターゲット設定の精度は、Web広告の成否を大きく左右します。
また、広告とあわせてコンテンツSEOの実践も検討しましょう。
参考記事:コンテンツSEOとは?基礎から実践までを専門家が丁寧に解説
自社運用と代理店運用の違い
比較項目 | 自社運用 | 代理店運用 |
---|---|---|
運用コスト | 手数料不要(人件費のみ) | 運用手数料必要 |
専門知識 | 自社で習得要 | 専門家が担当 |
運用スピード | 迅速に調整可能 | 報告・調整にタイムラグ |
成果最大化 | 学習曲線あり | 安定的に成果を出しやすい |
初期は代理店に任せつつ、自社でもノウハウ蓄積を進めるのが現実的な企業が多いです。
また、自社の体制整備にはデジタルマーケティングの基礎構築も有効です。
参考記事:5分でわかるデジタルマーケティングとは?初心者向けに基本からやさしく解説
まとめ|最適な広告戦略を立てるために
Web広告は決して「高いか安いか」ではなく、「目的と目標に対して適切な投資ができているか」が重要です。
- 小規模でも月5〜10万円程度からスタート可能
- 成長段階で月50〜100万円に拡大する企業が多い
- 費用対効果を高めるための運用改善がカギ
初めての方こそ、最初は専門家のアドバイスを受けながら、小さく始めて成果を確認し、徐々に最適化していく運用が成功の王道です。