いまさら聞けない!マーケティングでよく聞くベネフィット(便益)とは?

いまさら聞けない!ベネフィットとは? マーケティング

今日はマーケティングの世界でよく聞く「ベネフィット(便益)」について解説していきたいと思います。私自身もこの言葉を発しない日は無いんじゃないかというほど、常に考えていますし、マーケターなら誰もが意識している重要なポイントだと思います。

この記事では、ベネフィットの基本的な概念から、その種類や具体的なマーケティング戦略への応用方法までを詳しく解説していきます。ベネフィットを理解する事で、皆さんが自社の商品やサービスの価値を最大限に引き出し、効果的なマーケティング活動を行うための参考になると幸いです。

ベネフィットとは?

早速ですが、本題です。まずはWikipediaを見ていきましょう。

便益: benefits)は効用の金銭的表現である[12]。すなわち消費者を消費して得られる主観的な満足を金銭換算して表現した値である。しばしば支払意志額をもって表現される。

引用元:Wikipedia

なるほど。小難しくてよく分かりませんね。では、私が考えるベネフィットについてお伝えしていきたいと思います。ベネフィットとは、商品やサービスが消費者に提供する本質的な価値や利益を指します。これは、製品の特徴や機能とは異なり、消費者がその製品を使用することで得られる具体的な利益や恩恵です。

ベネフィットの定義

ベネフィットは、消費者が商品やサービスを通して「得られる価値」です。例えば、あるカメラの特徴として「高解像度のセンサー」が挙げられますが、そのベネフィットは「美しい写真を撮ることができる」という具体的な価値となります。消費者は、この価値に魅力を感じてそのカメラを購入するのです。

メリットとの違い

ベネフィットとよく混同される言葉に「メリット」があります。メリットとは、商品やサービスそのものの特長や利点を指しますが、ベネフィットはその特長がもたらす具体的な効果や恩恵を意味します。例えば、新しいスマートフォンのメリットは「高性能なプロセッサ」ですが、そのベネフィットは「スムーズな操作ができる」「多くのアプリを同時に使える」という具体的な価値にあります。

ベネフィットの重要性

プロモーション戦略においてベネフィットを強調することは、消費者に対して商品の価値を効果的に伝えるために不可欠です。消費者は、単に商品の機能や特長だけでなく、それを使用することで得られる具体的な利益に注目しているのです。プロモーションや広告においてはベネフィットを訴求することで、消費者の購買意欲を高めることができるのです。

ベネフィットの種類

実はベネフィットには、大きく分けて二つの種類があります。それは「機能的ベネフィット」と「情緒的ベネフィット」です。この二つのベネフィットを理解することで、マーケティング戦略をより効果的に展開することが可能になります。

機能的ベネフィット

機能的ベネフィットとは、商品やサービスが持つ具体的な機能や特徴から得られる利益を指します。これは、製品が提供する実際の物理的な価値や効率性、便利さなどを指します。

例えば、新しい掃除機の機能的ベネフィットは「強力な吸引力で掃除が簡単かつ早く終わる」というものです。この例は、消費者の日常生活を直接的に改善し、具体的な価値を提供するものです。ちなみに以下は一部の具体例です。

  • スマートフォン:バッテリー寿命が長い(長時間使用できる)
  • 自動車:燃費が良い(ガソリン代が節約できる)
  • 掃除機:吸引力が強い(掃除が短時間で終わる)

情緒的ベネフィット

情緒的ベネフィットとは、商品やサービスの利用を通じて消費者が得る感情的な満足感や心理的な価値を指します。製品の使用によって得られる感情的な反応や体験の事です。

例えば、高級チョコレートの情緒的ベネフィットは「贅沢な気分を味わうことができる」となるかと思います。以下は一部の具体例です。

  • 高級チョコレート:贅沢な気分(特別な体験を楽しむ)
  • 高級車:ステータス(社会的な評価が高まる)
  • ブランド品:自信の向上(所有することで自分に自信を持てる)

ベネフィットの種類を理解する重要性

マーケティングにおいて、これらのベネフィットを理解し、適切に訴求することは非常に重要です。消費者は、単に商品の機能や特長だけでなく、その商品を使用することで得られる具体的な利益や感情的な満足感に強く惹かれるのです。

ベネフィット・セグメンテーションという概念

ベネフィット・セグメンテーションは、消費者が求める具体的なベネフィットに基づいて市場を分割するマーケティング戦略です。この戦略を活用することで、企業は異なる顧客セグメントに対して、それぞれのニーズや価値観に合ったプロモーションを行うことができます。

具体例

  1. 自動車業界
    • BMW:BMWは異なる顧客セグメントに向けて、それぞれのニーズに応じた車を提供しています。高級車はステータスを重視する顧客に、スポーツカーはスピードやエキサイトメントを求める顧客に、エコカーは環境意識の高い顧客にアピールしています。これにより、各セグメントに対して効果的なプロモーションを行っています​​。
  2. スマートフォン業界
    • Samsung:Samsungは、若年層向けにカメラ機能を強調した広告を展開し、一方で高年齢層には使いやすさやバッテリー寿命を強調する広告を展開しています。これにより、異なるニーズを持つ顧客セグメントに対して適切なメッセージを提供しています​​。
  3. スキンケア業界
    • スキンケアブランドは、乾燥肌や敏感肌、ニキビ肌など、異なる肌タイプに対応する製品を提供し、それぞれの肌タイプに合わせたベネフィットを訴求しています。例えば、乾燥肌向けの製品は「保湿効果」を強調し、敏感肌向けの製品は「低刺激性」を強調します​​。

ベネフィット・セグメンテーションの利点

  • 顧客満足度の向上:ベネフィット・セグメンテーションを通じて顧客のニーズに合わせた製品を提供することで、顧客満足度が向上し、リピーターや口コミによる新規顧客の獲得が期待できます​​。
  • 売上と収益の増加:顧客が感じる価値を最大化することで、プロモーションの効果が高まり、売上が増加します。また、高い価値を感じる顧客にはプレミアム価格を設定することが可能です​​​​。
  • 効果的なマーケティング:顧客が求める具体的なベネフィットに基づいてマーケティング戦略を構築することで、メッセージの訴求力が高まり、ROI(投資対効果)が向上します​​。

まとめ

今回はベネフィット(便益)について解説していきました。ベネフィットを理解する事で、消費者にとって価値のある情報を提供し、効果的なマーケティング戦略を展開することができます。是非自社製品のベネフィットが何なのか?それを見つけてマーケティング活動に活かしてください!

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